なぜSHIPのクライアントは売上が増えるのか?2022.6.29 税理士法人SHIP 鈴木 克欣

皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。

今回のテーマは、ズバリ、「売上」についてです。
100人の経営者がいたら100人が売上を増やしたいと答えるでしょう。

意外かもしれませんが、
私から経営者に「売上を増やしてください」とは滅多に言いません。

「売上は今のままでいいです」
「売上はちゃんと後から増えてきます」
・・とよく伝えています。

「売上を増やしてください」とSHIPのクライアントには伝えていないのに
コロナ禍であっても、なぜか売上が増えてくる。
我々としても、クライアントが”健康的”に売上を増やし、
経常利益が増加していくことは大歓迎です。

では、なぜ売上が増えていくのか?

・・・その前に、まず、売上が増加していくメカニズムを知る必要があります。

売上を分解してみると、
・顧客単価×顧客数×営業日数
・顧客単価×新規問合せ数×成約率
・ユーザー数×利用頻度×顧客単価

など、様々な要因によって、「売上高」という数字に表れているとわかります。

シンプルに考えた場合、
・顧客単価×顧客数×営業日数
のなかの「顧客数」と「営業日数」が変わらない状況で、
「顧客単価」が10,000円から11,000円に増加したら、売上は10%増加になります。

SHIPでは、この「顧客単価」を意識して、議論するケースが多いです。
どんな企業、どんな業種であったとしても、今の状況は「顧客単価」を上げていく努力が必要です。
日本では約30年間、デフレの時代が続いていると言われています。
つまり、30年間、”安売り”をしてきたのですから、
これからはしっかりと利益を確保するための「適正な料金」に修正していく必要があります。

そんな話を、毎月の月次報告時には伝えています。
第3者である会計事務所から「値上げした方がいい」と言われることで、
経営者自身も「値上げしてもいいんだ」というマインドに変化してくのではないでしょうか?

「値上げ」は決して悪いことではありません。
適正な料金をお客様からいただくことは、正しい経営を行う大前提として当然のことであると伝えています。

次に、新規顧客に関する考え方です。
ラーメン屋などの飲食店で、繁盛しているお店がありますよね?
なぜ、あそこのラーメン屋はいつも混んでるか、わかりますか?

・・・リピーターが多いからです。
一度、食べに来たお客様が「おいしい!」とまた来てくれる。
繁盛しているお店は、リピーター率の高いお店になります。

リピーター率の低いお店は、常に「広告宣伝費」を使って新しいお客を呼び込まないといけません。
日本の人口は8,500万人まで減少していくと言われています。
現在の人口は、1億2,500万人なので、これから4,000万人も減少していく計算になります。
つまり、新規顧客を獲得するための「広告宣伝費」は年々高騰していくと予想されます。

上記の考え方は、飲食店に限りません。
どんな企業、どんな業種であったとしても、
今の状況は新規顧客ではなく「既存顧客」との取引を継続していくことが優先されます。

そのためには、良い商品、良いサービスを既存顧客のために提供していく努力が求められます。
いわゆる”一見さん”を追い求める企業は、いつまでたっても利益が残っていきません、
とクライアントには伝えています。

我々SHIPの場合も、例外ではありません。
新規契約の95%は、既存のクライアントからのご紹介です。
「SHIPに相談してみたら?」と
既存のクライアントから話を聞いた企業や経営者の方から相談されるケースがほとんどです。

しかし、重要な事は、既存顧客へのサービス内容の充実です。
新規顧客が増える事で、我々SHIPの売上は増えていきますが、
その結果、既存顧客へのサービスが疎かになっては本末転倒です。

「既存顧客を一番大事にする」というSHIPマインドをベースに、
組織のリソースを少しづつ大きくしていきながら、新規顧客とのバランスを常に図っています。

SHIPがどういう考えで売上を増やしていっているか?
をクライアントに伝えていきながら、重要な「売上」の考え方を議論する。
大切な事ですね。

こういう事を毎月の月次決算報告のなかで話し合う事で
結果的に、SHIPのクライアントの売上が増加していくのだと思います。

まずは、「考え方」からスタートする。
正しい考え方になっていく事で「売上はちゃんと後から増えてきます」は実現します。

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