理想の共鳴2023.12.28 税理士法人SHIP 鈴木 克欣

皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。

今年の最後のブログです。気合を入れて書いたら、かなり長くなってしまいました。全て読むのに10分ほどかかると思います。お時間をいただき、すみません・・・。

最近、20代や30代の優秀な若者に会う機会がたくさんあります。志の高い若い経営者であったり、大学で専門分野を探究する若者であったり・・・。僕の20代の頃と比べると、本当に頭が下がります。彼らに共通するものは、「高い理想」です。どのタイミングでその理想を持ったかはわかりませんが、今、僕の目の前で話している彼らは「高い理想」を間違いなく持っています。

想いは現実となる

よく言われる言葉です。「そんなことはわかっている」と思われるでしょう。では「想わなければ実現しない」。こちらはどうでしょうか?多くの経営者に僕が伝える言葉ですが、「想い=想像」を強く持った者が、実現化する可能性は上がります。その想いをどれだけ強くリアルに想像できるかどうかで、具現化は決まります。「社員を100人にする」「売上を100億円にする」。言葉に出すというよりも、想像したイメージから言葉が出てくる・・・という感じでしょうか?つまり「想わなければ決して実現はしない」ことになります。

未来をデザインする

想いを想像し、想像したものを具現化するための過程が「デザイン」です。優秀な経営者は独学で会計スキルを学び、経営計画やKPIなどの手法を現場に取り入れています。企業の数字を社内でディスクローズしている経営者も多く、さらに良いデザインを組み立てることを追求しています。当たり前に本を読み、情報を集め、人脈を構築する手段を模索しています。高い理想を実現するために、人生に必要なピースを集め、そのピースをあてはめていくと未来がデザインされます。この過程で共通して言えることは、自分から模索して手に入れている点です。これは経営者に限らず、ビジネスパーソンであっても、男性女性年齢に関係なく、自分自身が手に入れたいと考えるのであれば、必要なピースを見つけることは出来るはずです。

黒字化82%という数字

皆さんは税理士に対してどんなイメージを持っているでしょうか?僕はブログで税の知識に関することはほとんど書きません。僕自身、税理士、MBAホルダー、経営者、さらにコンサルタントやコーチなど、気がつけば多くのピースを持っていました。「中小企業を支援したい」という想いから、自分自身で手に入れてきたもの達です。そして、現在、SHIPのクライアントの黒字化率は82%です。この数字は、世の中とは正反対の結果となっています。実は、2023年の1年間、黒字化82%という数字と自分自身も向き合ってきました。「なぜ赤字だったか企業が3,000万円の黒字を実現できたか?」「なぜ社長は意識を変えることができたか?」「なぜ社員は辞めることなく自信を持つことができたか?」理想の企業になるために、多くの企業が利益を実現することを想像してきました。つまり、黒字化へのデザインがそこには存在し、我々はそのデザインを共有し、伴走してきたからこそ、黒字化を実現できたことになります。クライアントである企業を黒字化へ導くために税理士法人SHIPは存在し、僕自身、税理士という仕事をしています。

理想の共鳴

人は忘れる生き物です。想いを強く想像したとしても、やっぱり忘れます。想いを持ち続けている経営者はもともとその才能を持っているか、我々の知らないところで「忘れない努力」を必ずしているものです。「経営者は24時間経営者である」と言われるのも、常に想いを想像しているからだと思います。僕の前に登場する多くの経営者は、彼らの理想を話してくれます。「利益を実現して、どんな企業にしたいですか?」「5年後どんな企業になっていたいですか?」「そのとき、社長はどう考えていると思いますか?」そんな質問に対して、彼らは理想をどんどん話してくれます。そして、僕はそれを受け止め共鳴しようとします。ここに「月次決算の本質」があります。もともと、月次決算は作成された試算表をもとに、現状確認を行う時間です。SHIPの場合、この時間に未来のあるべき形である「経営計画」の見直しを行なっています。この見直しは期首から決算まで12回行われます。12ヶ月後の未来を理想に近づけていくための確認です。つまり、我々の月次決算は、「理想の共鳴」にウェイトを置いていることになります。

「会計の開放」

25歳から今の仕事を始め、もうすぐ30年です。35歳から「中小企業支援をしたい」と舵を切りましたので、形になるまで20年かかりました。もちろん、これからも進化への努力をしていきますが、自分自身が長い時間をかけて探究してきたフレームワークのひとつの形が見えてきました。まずは、「会計の開放」です。企業には、損益計算書や貸借対照表が存在します。数字が並んだこれらの財務諸表は、企業のこれまでの経営活動を判断する指標であり、金融機関や投資家などの第3者がその企業活動を測定するためのツールとして重要です。多くの日本の経営者は「数字が苦手」と言います。この場合の“数字”は財務諸表をいうケースがほとんどです。つまり、経営者は損益計算書や貸借対照表を理解するスキルを持っていない・・これが現実です。世の中には、財務諸表を学ぶための本が数多く出版され、セミナーなども頻繁に開催されています。いつから?僕がこの業界に入った30年以上前からです。30年以上もの間、日本の経営者は数字が苦手と言い続けてきた事になります。つまり、これからも、これは言われ続けると考えた方が正しいのではないでしょうか?ここに「bixid」が登場します。損益計算書や貸借対照表を理解することは必要ですが、もっと重要な数字を追いかけた方がいいのでは?・・・ここに、「bixid」が実現した「会計の開放」という概念が生まれます。

「会計の習慣化」

「bixid」が会計の開放を実現したことで、総勘定元帳をリアルタイムで見れるようになりました。これは、発想の逆転です。財務諸表を見ることが苦手だったとしても、企業における数字を見たくないわけではないはずです。経営者が気になる数字を見たい時に元帳からチェックすることで、経営者の頭の中にある数字と財務諸表の数字が徐々につながっていきます。この結果、半年後には苦手だった財務諸表を理解するためのスキルを手に入れることができます。次第に損益計算書や貸借対照表を理解できるようになると、どうなるでしょうか?今までよりも、数字を見る機会が増えていくはずです。これまでは1年間に数回しか財務諸表を見ることがなく、見たとしても内容がわからないため、さらに確認する頻度が減っていく・・・。このような状況だった経営者が、損益計算書を見て分析し、貸借対照表を見て現状を理解することができるようになると、当然のように数字を見る頻度は上がっていきます。僕は、そんな経営者をたくさん見てきました。つまり「会計の習慣化」の実現により、数字に強い経営者に生まれ変わるということです。

未来では標準化されている

コロナ禍の終了により、潮流が大きく変わりました。我々SHIPだけでなく、SHIPクライアントがコロナ禍の4年ほどの間で、「bixid」をプラットフォームとして選択し、結果を出してきました。リアルタイムで数字を見たからと言って、企業が黒字化になるわけではありませんが、現在、利益を出している企業の多くは数字を武器にしているのではないでしょうか?そして、日本の経営者やそこで働く社員は数字に強くなりたいと考えている。世の中の会計に対する認識と我々が実施している「bixidを活用した伴走支援」には、まだギャップが存在します。2024年はコロナのない状況で世の中がスタートします。コロナ禍で取り組んできた伴走支援手法とそれによる様々な事例を2024年は多くの方に伝えていきたいと考えています。SHIPや「bixid」が見ている未来は、数年後、会計業界において標準化されているだろう・・・。我々が、いつも想像している理想です。

2024年が皆様にとって素晴らしい年となることを願っております。

税理士法人SHIP
株式会社SHIP
代表 鈴木 克欣

関連するBLOG

ContactContact弊社へのご質問・お問い合わせはこちらから