どこを見て仕事をするか2022.11.9 アソシエイトパートナー 乳井 俊文

皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリイエティブアローズの乳井です。
今回は、最近私の周りに起こった出来事をテーマにお伝えしたいと思います。

先日、とある信用機関より私宛に連絡がありました。また営業電話かなと思いながら話を聞くと、とてもショッキングな案内でした。

私がサラリーマン時代に東京へ赴任したのは約16年前。機会と仲間に恵まれて今は東京で会社を経営しています。法人格にして11期目。困難な時期もありましたが、コロナ禍の中でも何とか成長を続けています。ここに至るまでに、多くの応援やサポートをいただいて来ました。ショッキングな話というのは、東京へ赴任した時からパートナーとしてお世話になっていたデザイン制作会社の業績悪化という連絡でした。

この企業はデザイン制作会社の中でもクオリティが高く、スタッフ数も40名前後と大所帯です。数多くのプロジェクトを成功へ導くために協業し、共に課題を解決してきたパートナーであり、良き仲間でした。コロナ禍前の年商は約6億、営業利益率80%という優良企業でした。デザイン領域も拡大し、従来のグラフィックデザイン以外にも、WEBサイトの構築や動画制作も手掛け、順調に事業拡大しているように見えました。しかし、そんな状況をコロナが一変させてしまったのです。

コロナ禍の2020年度の売上は3億8000万と大きく減少、2021年度は3億を切り、金融機関へのリスケ要請を行った事から、要注意のフラグが立ち、その事を伝えるために来た電話でした。まさか!と思いました。ここまで厳しい状況に遭遇しているとは、外から見ていて全く気づきませんでした。今の時代、本当に何が起こるか分からない、改めてそう考えさせられました。この現実を受けて、私なりに何故そうなったのか?を勝手に想像してみました。その上で社内スタッフを集めて緊急ミーティングを開催。あらためて現在の景況感や業界の状況を整理し、私たちが何処へ向かって熱量を放出すべきかを伝えました。

どこを見て仕事をするか。

とても大事な事だと思っています。
恐らく、今まで当たり前に続いて来たであろう商取引や慣習で続いて来たプロジェクトを、「これは必要。これは良く考えたら必要無い。」という風に炙りだしてしまったのがコロナなのかも知れません。

私たち広告業界での当たり前の事。それはクライアントのオリエンからプロジェクトが始動するという事です。クライアントの依頼を受け、その課題を解決するために一所懸命に頭に汗をかく。クライアントからのオーダーを一語一句見落とさないように、何気ない会話からも何かヒントにならないかとキーワードを見つけだそうと集中する。頂いた資料は擦り切れる程見返す。そしてその課題に対して真摯に向き合う。独自の調査も行い、エビデンスを提示しながら、もっともな提案をする。全てはクライアントの期待に応えるために。

私はきっと、この様な考え方で熱量を放出する企業には未来は無いと思っています。何故ならば、クライアントやクライアントの都合しか見ていないと思うからです。勿論、クライアントの課題や意見に対し、真摯に向き合うことは当然の事ですし、大事なことです。しかし変数要素が多い今、どうやって事業成長を続けていくか、どうやって現状を維持していくか、その答えは誰にも分かりません。だからこそ、事業成長の専門家としての視点とノウハウを持ち合わせ、コンサルティングするという取り組みが求められていると思うのです。そもそも、クライアント企業の中にはそういった専門スタッフは存在しません。毎年の人事異動で割り振られたポジションで働く人達ばかりです。外部パートナーに求められるスキルは、頂いた課題を上手にこなすよりも、この変数要素の多い世の中で、今後どうやって事業を成長させていくべきか?そのためにはどんなテーマやコンセプトで、どうマーケットにアプローチしていくべきか?を提言出来る専門性が必要な事は明白です。

長年の慣習や決まりきったパートナーとの付き合いは、過剰に内部事情を理解されているが故に忖度され、発注担当者としては安全・安心な付き合いが出来ると思います。しかし、良く考えてみてください。安全な選択肢は使い古されたアイデアで大きな変化は見込めない。一方で、攻めの選択肢は前例が無く、リスクと背中合わせです。今まさに、その狭間の中に私たちは存在し、大きな変革を迫られていると思います。

今回のテーマである、デザイン事務所の業績悪化の件から何か学べる事はないでしょうか?

私たちは、どうすれば良いのでしょうか。それは兎にも角にも、理解を深める事だと考えています。クライアントの事業モデルへの理解、市場の理解、競合他社の理解。そして最も大事だと考える事は、クライアント企業のお客さまへの理解です。その理解が深まれば、クライアント視点と同等のレイヤーで課題を見つめることが出来ます。事業理解が深まれば、経営的視点からの課題を見つける事が出来、市場や競合への理解が深まれば、より差異を生み出す新たなコンセプトを見つけやすくなる。そして顧客理解が深まれば、どうすれば売り上げを伸ばすことが出来そうかを、データを元により深く検討する事が可能となります。

デジタルシフトが加速し、各企業が様々なデータを所有出来る時代になってきました。その一方で、大手企業も含めて、まだまだ自社の顧客に対する理解は追いついていません。これは大きなチャンスです。

どこを見て仕事をするかで未来は変わる。
是非、社内での取り組み等で参考にしてみてください。

株式会社クリイエティブアローズ
https://www.creative-arrows.co.jp

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