マジック2023.10.25 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文

皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリイエティブアローズの乳井です。
様々な分野の企業さんからの依頼でブランド開発やブランディングをサポートしている私たちですが、今回はそのプロセスから興味深いテーマをお伝えしようと思います。

ブランドは、ロジックとマジックでできている

新しい事業やブランドを立ち上げる時、そこには発案者や事業主の志があります。イメージや想いからはじまることが多いです。そしてそれを実現させるためには、事業分析やマーケット調査、ビジネスモデルの検討、そして何より収益性が見込めるか、のジャッジが必要となります。そのうえで、ペルソナの設計やマーケティング戦略、PR戦略までの一連の取り組みを設計していきます。
つまり理屈で固めていく事になります。

感情と向き合う

人間は感情動物です。意見や選択が感情に左右されることは良くあることです。どんなに正しいと感じていても嫌いなものは嫌いだったりします。そこで、理屈とは対極にある情緒価値を生み出すコンセプトやクリエイティブの出番となります。
まさに、理屈を情緒で伝える存在がクリエイティブです。

クリエイティブ開発も理屈からはじまる

いよいよクリエイティブの開発です。様々な分析データや事業のビジョンを言語化し整理していきます。実はデザイン等の開発を担うクリエイティブワークも8割はロジックで出来ています。そのデザインの機能や発展性、事業の一部としてどうあるべきなのか?をしっかりと整理していきます。この時点で言語化出来ないコンセプト等は存在し得ません。とにかくロジカルに、事業ビジョンと照らし合わせて完璧なストーリーを生み出す事が求められます。それをデザインまで落とし込み、検証を繰り返していきます。

マジックをかける

前の段階までくれば、実はほとんど出来上がった状態になります。それで満足をする方が多くいらっしゃるでしょう。しかし、それでは多くのユーザーの感情を動かすには至りません。重要なことは検証を繰り返し、理屈が無くなるまで研ぎ澄ました先にあるクオリティまでジャンプしなければなりません。表現方法や切り口等をこれ以上磨いても光らないと分かっていても磨いていく必要があります。まるで深海でもがき苦しんでいるような、何もない世界をただただ走り続けているような、そんな生みの苦しみを味わうことになります。臨界点を越えた先で、一気にブレークスルーです。理屈が情緒に繋がり、まさにロジックにマジックがかかった状態になります。

先日、とあるブランド開発案件でデザイナー数名により社内コンペを実施しました。各自、自身の強みを最大限に生かした素晴らしいプレゼンをしていただきました。理論武装をして臨むスタッフもいれば、情緒訴求に振り切ったプレゼン等、とてもエキサイティングなシーンです。最終的に私が決定案を選ぶのですが、スタッフと言えどしっかりと敬意を払って丁寧にジャッジをする必要があります。私の個人的な感情や好みで選ぶことは当然出来ません。案件の性格に応じて審査ポイントを決めているのですが、例えば、

1、ストーリー性
2、発展性
3、らしさ(コンセプトや商品に合致しているか)
4、インパクト
5、話題性
6、効果(ターゲットに対し適切か)
7、事業理解度
8、事業発展への貢献度(可能性)
9、デザイン耐久性

という風に都度ポイントを設計して進めています。

どんなに素晴らしいデザインであっても、効果が期待できなければ意味がありません。ましてや事業成長へ寄与しないデザインなどあり得ないのです。

私たちは毎日のようにこのような事を考えて取り組んでいます。ロジックや戦略は合っているはずなのに思ったように成果が出ない、そのような課題をお持ちの方は是非ご相談ください。

足りないのは、マジックをかけることなのかも知れません。

株式会社クリイエティブアローズ
https://www.creative-arrows.co.jp

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