「暇になる」ことと向き合う2022.8.17 税理士法人SHIP 鈴木 克欣

皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。

最近、SHIPのスタッフに伝えていることが「暇になりなさい」です。
どうしても、「暇=悪」の潜在意識があり、暇な時間をもつことは結構勇気がいるものです。
結局、忙しい自分に安心する意識が根付いていて・・、
知らず知らずのうちに自分で自分を忙しくしてしまうんだと思います。

僕自身も少し前までそうでした。
毎週2回、SHIP渋谷オフィスのある恵比寿まで愛知から新幹線で通い
月間の業務時間は300時間を普通に超えていました。
「僕はこれだけ仕事しています。すごいでしょ」と心で思っていました。

現在はどうでしょうか?
月間の業務時間は200時間前後です。
220時間を超えた月は、なぜ超えたのか業務時間の配分を見直しています。
220時間を超えてしまうと、自分のパフォーマンスが落ちることを知ったためです。
結局、長い時間を仕事にあてたとしても生産性は変わらず、
ダラダラと業務時間が増えていくだけだと今では認識しています。

これは飲酒の習慣に近い考え方です。
私はお酒を飲むのが好きですが、それほど強いわけではありません。
お酒を飲む日が続くと、体と脳のパフォーマンスがみるみる落ちてくのを自分で感じることができます。
これは意識して、飲む回数を減らしているからです。
毎日、飲むことを習慣化してしまうと、その状況に麻痺していき
自分自身のパフォーマンスが下がっていることに気が付きません。
同様に、月間300時間の仕事を続けていると、自分の生産性が下がっていることが自分でわからなくなる。

時間は誰しも平等に24時間です。
そして、自分の時間をコントロールすることが、自分の人生を中身の濃いものに変えていきます。

SHIPスタッフの1ヶ月の業務時間は約170時間です。
170時間、仕事をすることで給与をもらっています。

まずは、この考え方が間違っていることをマインドセットしなければなりません。
「170時間、デスクに座っているから給与がもらえる」わけではなく
「自分に与えられた仕事をしっかりとやり遂げることで給与がもらえる」わけです。

「自分に与えられた仕事が100時間で終わった」のであれば、業務時間は100時間でOKです。
170時間に残業分を足して毎月の給与が増えていくことに、何の価値もありません。

重要なことは・・・・
「自分に与えられた仕事をどれだけ、短い時間で達成できたか?」です。
ですから、「暇になりなさい」と言い続けることに本質があります。

1人のスタッフが20件のクライアントの担当だとします。
1件あたりの業務時間を5時間で完了できたら、月間の業務時間は100時間となります。
70時間の暇な時間を持つことができます。
この70時間の暇な時間を、自分の「学び」の時間や仲間をフォローする時間にあてていくことで
組織は活性化し、自分自身の成長により1件あたりの業務時間は4時間に短縮されていくでしょう。

会計事務所は、確定申告時期の2月、3月は超繁忙期となります。
SHIPでも以前は、この時期は夜中まで仕事をする日が続きました。
今年の確定申告時期は、強制的に19時にオフィスの電気を消し、19時以後の残業を禁止しました。
これは私からの提案ではなく、スタッフのなかで決めたルールです。
素晴らしい考えだと思います。

「暇な時間」を作るために、ひとつひとつの仕事にかける”時間”を意識するようになります。
大切なことは、どれだけの時間働いたか?ではなく「どれだけの仕事を完了したか?」です。
そして、「先月は5時間かかった同じ内容の仕事を、今月は4時間で完了した。」という結果が
自分の時間をコントロールしていく能力につながっていきます。

残業を含め労働時間が増えたことで、年間の給与が増え続けることはありません。
組織のクライアントが増え、組織の利益が増えていくからこそ、
そこで働くスタッフの給与は増えていくんです。

1人のスタッフの担当件数が20件から25件に増える。
でも、その業務を完了するための労働時間は100時間以内のままであり、暇な時間は相変わらず70時間はある。
当然、スタッフの年間給与は増えていくと想像がつきます。

日本の最低賃金の引き上げが過去最高と発表されました。
これまでの考え方の延長では、最低賃金の引き上げは中小企業を苦しめる材料となります。
企業で働く人たちが「時間を対価とする」考え方を変えていかなければ、
本当の意味で、日本人の給与を上げていくことは難しいでしょう。

週に5日の勤務で、約170時間。
週休3日だとすると、約130時間。
「暇になりなさい」の先には、週休3日は現実的に見えてきます。

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