評判2025.7.9 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文
皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリエイティブアローズの乳井です。青森県平川市で立ち上がったクラフトシードルブランド「CRAZY CIDER」、そしてそこから派生したアップルブランデー「CRAZY DAYS」。この事業に、私たちはブランド開発の初期段階から、パートナーとして深く伴走してきました。思い返せば、ブランド構築の出発点にあったのは、国内外のシードル事業者をベンチマークに設定し分析する事でした。
当時、私たちは長野県の成熟したシードル文化に魅力を感じており、まずはそのカルチャーに学びながら、全く新しいシードルブランドとは何かを模索する日々を過ごしていました。
事業の構想から、ミッション・ビジョン・バリューの言語化、商品開発、ネーミング、ロゴ・パッケージデザイン、ブランドムービー、ECサイトまで。表層的なクリエイションではなく、「何を目指す事業なのか」「どんな存在でありたいのか」を一緒に考え抜きながら、一歩ずつカタチにしていった時間だったと思います。
評判は、“本気の共感”から始まる
そんなCRAZY CIDERやCRAZY DAYSが、いまでは全国にファンを拡大するブランドとなり、なんと、かつて私たちがベンチマークしていた長野県のシードル事業者の方々から「参考にしています」と言われるようになりました。これを聞いたとき、率直にとても嬉しかった。でも、それ以上に感じたのは、共感は連鎖するんだということです。
私たちがまずクライアントに共感し、クライアントが商品や地域に共感し、その熱量が商品や表現に宿る。そしてそれが、第三者の共感を呼び、ついにはベンチマークにしていた存在の方々にも届く。「共感から始まる評判」こそ、もっとも強く、もっとも本質的なマーケティングなのではないかと、あらためて実感した瞬間でした。
評判は“信頼”を連れてくる
その流れの中で、新たな出会いもありました。
南信州エリアでシードル文化を広げようとしている事業者の方から、
「CRAZY CIDERやCRAZY DAYSの取り組みを参考にさせてほしい」
「知見を共有してほしい」というオファーをいただいたのです。
これは、単なる事例紹介の依頼ではありませんでした。私たちの取り組み方そのもの、つまり「一緒に考え、走り、つくる」という姿勢に価値を見出していただいたのだと、私は感じています。この時、確信しました。クリエイティブやマーケティングは、“つくること”そのものよりも、“どう寄り添うか”の姿勢によって、信頼や評判が決まるのだと。
「伴走するパートナー」の価値
マーケティングやブランディングといった無形のサービスは、時間もかかりワークフローも複雑化するため、生み出すプロセスはどうしても目に見えにくいものです。
「それって実際に何をやってくれるの?」
「いつになったらデザインが出来るの?」
という疑問を持たれることもあります。ですが、私たちがCRAZY CIDERやCRAZY DAYSでやってきたことを振り返ると、その本質はとてもシンプルです。
「その事業に本気で向き合い、未来の姿を一緒に描き、形にしていく」
この姿勢こそが、成果につながり、評判につながり、次のご縁につながっていく。どんなに素晴らしいロゴや動画をつくっても、戦略と戦術、そして魂がなければ、それは一過性の花火に過ぎません。
地域にも、企業にも、「想いを言葉にして伴走する」パートナーが必要
南信州での新たなプロジェクトも間もなくキックオフし、私たちはまた新しいチームと「地域の魅力をどう伝えるか」を語り合っていきます。その中で気づくことは、「言語化できていない魅力」が、地域やブランドにはたくさん眠っているということです。だからこそ、事業者だけで抱え込むのではなく、一緒に見つけて、磨いて、届けていくパートナーの存在が、これからの時代には欠かせないと考えています。
最後に
ビジネスの世界ではよく「数字」が成果の物差しになりますが、ときにそれ以上に大切なのは、誰かに“共感された”という手応えや、“評判”として、想いが第三者に届いた実感かもしれません。私たちの仕事は、商品を売ることではなく、「誰かの想いを、誰かの心に、届かせること」です。そしてそれは、決してひとりではできません。
これからも私たちは、「共感の最初の火種」になれるような伴走者でありたいと願っています。
株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文