WBCから見える日本の未来2023.3.29 税理士法人SHIP 鈴木 克欣

皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、感動しましたね!
侍ジャパンの勇姿を日本だけでなく世界中の人々が見ていたと思います。

MVPに選ばれた大谷選手が試合後に言っていました。

「日本だけじゃなくて、韓国もそうですし台湾も中国も、その他の国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことがよかったなと思いますし、そうなってくれることを願っています」

すごいですね。
自分自身や日本だけでなく、アジアや世界の国々への思いを普通に話せるということは、本心として、大谷選手はいつも考えてるからだと思います。

サッカーのワールドカップの時もそうでしたが、海外から日本のアスリートの姿勢や考え方を賞賛される機会が多いと感じます。
我々も、彼らアスリートから多くの勇気をもらい、海外からの評価も嬉しい限りです。

しかし、ここに海外から見た日本と国内の実態にギャップが存在するのも事実です。

世界幸福度ランキング2022年では、日本は全世界の中で54位
幸福度ランキングとは、国連機関である持続可能開発ソリューションネットワーク(SDSN)が毎年発表している世界ランキングです。
世界幸福度調査(World Happiness Report)の結果に基づき、各国の幸福度について、1位から順番に発表しています。
日本は、先進国と比較すると、まだまだその順位は低いというのが現状です。

外国人から見ると日本は先進国で恵まれているのに、なぜそんなにも不幸に感じている人が多いのか疑問に思うのも当然かもしれません。

僕は今回のWBCを見ていて、日本の未来は「侍ジャパン」に近づいていくんだろうと感じました。
チームメートを信頼し、相手チームをいつもリスペクトするだけでなく、その考え方を自分の言葉で発したり、行動に繋げる日本人の姿勢。

彼らのような選ばれたアスリートだからという訳ではなく、多くの日本人が彼らのように考え、そして行動していくことで
組織や家庭や個人はどんどん変化していくのではないでしょうか?
少なくとも、僕自身は彼らを見ていてそう感じました。

SHIPのクライアントで友人でもある松本隆宏さんが出版された『アスリート人材』のなかで、多くの挫折を経験し、それを乗り越えた経験をしてきたアスリートには、
目標を達成するための基礎能力が備わっていると伝えています。
書籍『アスリート人材』は、ビジネスパーソンも失敗を恐れず挑戦すること、そして、チームが勝つための「ワン・チーム」の精神を学ぶために読んで欲しい1冊の本です。

僕は現在52歳で、4月から入社する新入社員は22歳。
今の20代や30代は僕らとは違った価値観を持ち、彼ら独自の「考え方」があると思います。
WBCの栗山監督やサッカーワールドカップの森保監督は、自由な空気感の中で若い選手の自主性を尊重していたように見えます。
きっと経営者の”在り方”もこれから変わっていくんだろうと思います。

先日の乳井社長のブログ『分岐点』のなかで・・・
これって世の中の豊かさや成長に寄与しているの?
誰かから奪った財産(プロジェクトや人)で拡大し、その分どこかの企業が目減りした事は気にも留めない。
そもそもそんな市場で戦っている時点でもう負けているんだ、そんな気持ちが芽生えてきました。

・・・という内容がありました。全く同感です。
そして、上記の大谷選手のコメントと共通していると僕は思いました。
スポーツに限らず、ビジネスシーンにおいても「利他の精神」を表現する経営者や企業が増えてきています。
まだまだ「利他の精神は理想だ」と言われるかもしれません。
でも、その理想が「青臭い」としても、日本という国はそこの原点に戻っていくんだと思います。
その原点に気付いて自ら発信している経営者、指導者、ビジネスパーソンは増えているはずです。

多くの上場企業がベアを発表しています。
しかし、その下請け企業である中小企業は、価格転嫁に苦しんでいます。
日本では99.7%が中小企業であり、約70%の日本人が中小企業で働いています。
30%の日本人が賃上げできればそれでいいのでしょうか?

大谷選手の存在。
彼が、これからの日本が変わることを伝えてくれたと思います。

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