経営の味方2023.6.21 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文

皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリイエティブアローズの乳井です。
今回は、最近私に実際にあった相談をもとにお話ししたいと思います。

最近再開した早朝のマラソン。約5キロのランを終え、自宅のベランダでクールダウンしている際にその相談はきました。メールを開封すると本文とは別にワードファイルがあり、そのファイルをみて衝撃と驚きを覚えました。早速当日の午後にオンラインでミーティングをし、詳しく話を伺うこととしました。

相談内容は、キャッシュがショートしそうなので短期で援助して欲しい、という内容でした。正直驚きました。何故そうなってしまったのか?事業自体はコロナ禍の状況から回復し、順調に成長を続けていました。また、私からの援助以前に金融機関等からの支援策もあったはずです。しかし、色々と話を伺ううちにその企業固有の事情がみえてきました。その中で、出来るだけ未来の成長に影響を出したく無いと考えての事だったようです。

キャッシュがショートする要因、それは消費税の支払いです。
決算期を控え、顧問税理士と準備を進めていた中で、キャッシュ計画の中から消費税支払いが抜け落ちていた事が要因でした。その事実が判明したのが納付期限の2週間前だそうです。

その時、まっさきに感じた事は、「そんな事あるのか!?」「酷い顧問税理士だな!!」です。しかし、少し時間をおいてよくよく考えて見ると、「消費税を納付するのは当たり前だし、事業主側が単純に忘れていただけじゃないか!?」とも思いました。

今回相談をいただいた事業主は、アイデアマンであり、事業家としても優秀であり、研究者としても優秀な方でした。それなのに、何故こんなケアレスミスをしてしまったのか?そこには、中小企業、特に小規模事業者が抱え、常習化する課題があるように見えました。

|課題|
代表者は一人三役以上こなしている問題

・事業家として、経営者として事業を築いていく役割。
・資金調達だけでは無く、日々の経理や銀行の入出金実務をおこなう役割。
・人事評価や採用活動実務をおこなう役割。
・会社のインフラや備品等の契約・管理の実務業務をおこなう役割。
・商品開発等の実務業務をおこなう役割。
・営業活動の実務業務をおこなう役割。
・講演会のスピーカーとして実務業務をおこなう役割。

少なくとも私が知っているだけでざっとこれだけの実務を掛け持ちしていました。毎日が超多忙で時間に追われている事は容易に想像出来ます。これではどんなに優秀な方でも、何かしら抜け落ちてしまっても不思議ではありません。特に、企業経営やその存続に直結する財務面での抜け落ちは致命傷です。
そこであらためて感じたことがあります。

「想像以上に経営者は孤独で、相談できる相手に恵まれない。」

という事です。例えば、この企業の顧問税理士が経営者と同じ言葉で対話する事が出来て、その分野でしっかりとしたコンサルティングサービスを提供していたらどうなっていたでしょうか?間違いなく、この様な最悪のシナリオにはならないでしょう。消費税納付についても、毎月推移する納付額を共有し、企業のキャッシュフロー全体を推測し、先手先手で対策を練ってくれるはずです。決算月の3カ月以上前から決算準備を推し進めてくれるはずです。

日本には素晴らしい才能を持った事業経営者が沢山いるはずです。その才能とは裏腹に、良き相談者やパートナーに恵まれない、という理由だけで多くが消えてしまう現実があります。とても残念な事であり、社会にとって大きな損失です。

今このブログに偶然にも出会い、もしかして自分もそうかも知れない、と感じた経営者の方に声を大にしてお伝えしたい事があります。

信頼できる顧問税理士を見つけてください。
簡易的でも良いので月次決算を行い、キャッシュフローだけはモニタリングしてください。
オンラインで良いので心の底の不安を吐き出し、安心して本業に集中し成長してください。

コロナも5類へ移行し、トンネルを抜けた今、その道は右肩あがりのはずです。
安心して冒険するために。変わらず存在し続けるために。

少しでも不安のある企業経営者の方は、SHIPの鈴木先生までご一報ください。

株式会社クリイエティブアローズ
https://www.creative-arrows.co.jp

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