会計の基礎:発生主義会計で正しい業績をつかむ2025.10.29 税理士法人SHIP スタッフ
皆様こんにちは。
税理士法人SHIP 財務サポートの中谷です。
私は今年から税理士を目指して本格的に資格勉強を始めました。数ある科目の中でも「財務諸表論」は、これまでの簿記検定とは一味違います。簿記が仕訳や処理を中心とするのに対し、財務諸表論では貸借対照表や損益計算書の「原理原則」を学ぶ必要があるのです。今回は、基本的な考えのひとつ、「発生主義会計」についてご紹介します。
帳簿を作成する際の基本的な考え方には、「現金主義会計」と「発生主義会計」があります。
現金主義会計は、入金や支払といった現金の動きに合わせて収益や費用を認識する方法です。事務的に簡便で、現金の収支額がそのまま利益にも表れる一方、実際の企業の業績を正しく反映できないことがあります。
これに対して発生主義会計は、取引やサービスの提供といった経済的な事実が発生した時点で収益や費用を認識します。たとえば3月に商品を販売した場合、入金が4月でも売上は3月に計上します。仕入についても、請求書が届いた時点で費用を計上します。
弊社では、お客様に発生主義会計を強く推奨しています。企業の業績を正しく表すためには、この考え方が欠かせないからです。
発生主義会計を実現するために、「費用収益対応の原則」という考え方があります。
これは「収益と、それを得るためにかかった費用を同じ期間に対応させる」という会計の基本的な考え方です。
例えば、3月に販売した商品の売上と、その商品の仕入費用を同じ3月に計上すれば、その月にどれだけ利益が出たのかが明確になります。
一方、もし現金主義会計だったらどうでしょうか。
売上の入金が4月、仕入の支払いが2月であれば、3月には売上も仕入も記録されません。帳簿上は「何もなかった月」となり、実際の業績とは大きく食い違ってしまいます。これでは正しい経営判断につながらないのです。
弊社では発生主義会計に基づいた帳簿を整え、月次損益を追いかけていくことで社長の皆さまが正しい業績を把握できるようサポートしています。数字の見える化を進め、経営判断に役立つインフラを築くことこそ、私たちの役割だと考えています。
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