地図2025.11.26 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文
高度なデジタル社会において、経営はどこへ向かうのか。
こんにちは。
SHIPアソシエイトパートナー、クリエイティブアローズ代表の乳井です。
先日、データマーケティングをテーマにウェビナーへ登壇する機会をいただきました。その内容を振り返りながら、改めて“これからの広告・制作会社の役割、そして中小企業の経営に必要な視点”について書いてみたいと思います。
この記事は、経営者の方にも、地方で奮闘する広告会社の方にも、きっとヒントになるはずです。
1. 広告・制作の現場は「感覚の時代」から完全に卒業した
ここ数年、業界は大きな節目を迎えています。企画の面白さやデザイン性だけで勝負できた時代は、もう過去の話です。
広告はAIが自動生成し、配信最適化もプラットフォームが担うようになりました。SNSのアルゴリズムは毎日変わり、ECはデータであふれています。
そんな世界で、私たちは何を武器にすべきなのか。
結論は明確です。
「データは、思考の地図。」
誰に、何を、どこで、どのように届ければ生活者の態度が変わるのか。それらを読み解き、戦略として描けるかどうかが価値の分岐点になりました。
2. 多様な価値観の時代、組織もまた「アップデート」が必要
Z世代、Y世代、X世代。
同じプロジェクトで机を並べていても、価値観も文化も全く違う。
広告は人の心を動かす仕事です。だからこそ、広告会社自身が多様な価値観を内包していなければなりません。
地方のクライアントやデザイナーからは、よくこのような話題を耳にします。
「クリエイターはいるけれど、コンセプト生み出し、戦略を束ねる上流人材がいない」
本当にその通りです。地方で最も不足しているのは、実は「考える人材」です。
そこで当社では、マーケティング戦略チームにおいてデータ分析を主に強化しています。また、他業務と兼務だっとスタッフを専任へ切り替えただけで、提案の質が圧倒的に変わったのです。
少人数の会社でも、組織の役割を変えるだけで強くなれる。その実感があります。
3. 私たちが大切にしているのは、「分析 × 戦略 × クリエイティブ」の三位一体
方法論の話ではありません。私たちの仕事の流儀であり、思想の話です。
私たちは、まず徹底して「知ること」からプロジェクトを始めます。
・事業の構造
・市場の動向
・ユーザーインサイト
・競合分析
・商品の本質価値
・事業の本質価値
・社会的存在価値
これらをデータで読み解き、輪郭のない問題を明確にする。その上で初めて、戦略が定まり、コンセプトが浮かび上がり、必要な施策が自然と整っていきます。
つまり、
クリエイティブは目的ではなく、戦略ストーリーを昇華させるジャンプ台みたいなものなのです。
この思想を軸に、クリエイティブアローズは
「考える組織 = クリエイティブファーム」
としてポジションを改めました。
請負型だけでなく、経営レイヤーから関わる伴走型支援が増えているのもそのためです。
4. 「いきなりブレスト」はもうやめた
これは少しだけ裏話です。
私は数年前、会社から
「いきなりブレスト会議」を完全に無くしました。
なんとなく集まり、なんとなくアイデアを出す──。その光景は一見クリエイティブに見えますが、実は逆です。
解像度の低いインプットから良い提案は生まれない。そう痛感したからこそ、すべては「分析」から始めるという文化に変えました。
すると、
・企画に迷いがなくなる
・デザイナーが自信を持てる
・議論が深まり、無駄な会議が消える
・提案の精度が劇的に向上する
組織は仕組みを変えるだけで強くなる。そんな大きな学びでした。
5. 業界構造が変わった今、中小広告会社には「新しい役割」が待っている
SNS広告、EC、CRM、WEB広告の内製化。下請中心の構造は崩れ、制作領域は価格競争に陥っています。しかし、この状況は決して悲観ではありません。
クライアントが求めるものは明確です。
「手を動かす会社ではなく、考えながら伴走するパートナー」
つまり、中小規模の会社こそ、考える力で勝負できる時代が来たということです。私たち自身、「クリエイティブファーム」として役割を再定義したのはこの気づきがあったからです。
6. 上流工程を増やすカギは、「課題を発見できるチーム」になること
・営業力を強くする
・企画の質を上げる
その前にもっと大切なものがあります。
「事業の本質を見抜く力」
「課題を発見する力」
これがなければ、どれだけ立派な提案書を作っても意味がありません。そのため当社では、積極的にマーケティング基礎研修を実施しています。
・3C
・STP
・ペルソナ
・パーセプションフロー
・マーケティングファネル
・KPI設計
営業も、戦略プランナーも、デザイナーも、共通言語で議論できるチームになることで、
・データを扱える営業
・数字で語れるプランナー
・仮説を持ってデザインするクリエイター
が育ちだしています。これから重要になるのは、「職能型組織」ではなく、「課題解決型組織」です。
経営はもう「勘と経験」だけでは伸びない。
データという地図が、次の10年の当たり前になる。この記事で最も伝えたいことは一つです。
事業を伸ばすためには、データを読み解き、戦略へ翻訳し、クリエイティブで具現化する戦略パートナーが必要だということ。中小企業であればあるほど、この存在が経営の意思決定を支えます。
もしあなたの会社がいま、
・新しい成長戦略を描きたい
・マーケティングをもっと体系的にしたい
・相談できるパートナーがほしい
そう感じているなら、ぜひ一度、鈴木先生を交えてご相談ください。きっとお役に立てると思います。
株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文